[4.29 関東高校大会東京都予選準決勝 堀越高 0-1 日大豊山高 駒沢第2]
公式記録上のシュート数は10-4。大半の時間帯でボールを保持していた。だが、堀越高は前半アディショナルの失点を取り戻すことができず、0-1で敗戦。1991年以来となる関東高校大会出場は叶わなかった。
選手権2発のMF仲谷俊(3年)が簡単には止まらず、FW小泉翔汰(3年)のドリブル突破やFW岩崎晄芽(3年)のクロスから決定機も作った。だが、日大豊山高の人数を掛けた守りをなかなか攻略できず、相手GKのファインセーブもあり、無得点。ゴールをこじ開けることができなかった。
だが、佐藤実監督は大会を通して前向きな評価。「ゲームに関しては、凄く良かったと思うし、内容も悪くなかった」。MF谷口悠成(2年)や10番FW三鴨奏太(2年)らけが人もいた中で準決勝まで勝ち上がり、復帰組もまずまずの動きを見せていた。
一方で今大会は3試合全てで1失点。この1をゼロにすることにこだわっていく。「ほんとに直さないと(厳しい戦いで相手を)倒せない。1-0で勝ち残れるようなチームに本当になることが理想なので」と佐藤監督は指摘する。今冬、選手権3位と歴史を変えた世代は1-0や0-0からのPK戦を制して初の準決勝進出。それだけに、守備面について、より徹底する考えを口にしていた。
選手権同様に4バックを組んだ右SB竹内利樹人主将(3年)、U-17日本高校選抜CB森奏(3年)、CB渡辺冴空(3年)、左SB瀬下琥太郎(3年)に加え、中盤の要・渡辺隼大(3年)、新エースの仲谷と全国3位の経験者を中心に強さも見せた。だが、選手たちがこの敗戦を受け止め、次に繋げなければならないことも確かだ。
佐藤監督も「地道に続けるしかない」ことに気づく、また「覚悟を決める」きっかけになることを期待する。昨年のMF中村健太主将(現拓殖大)たちのような本当の柱が出て来ることも必要だ。
指揮官は「自分たちが変わらなきゃいけないっていう瞬間だと思うんで、 そこはもう本当に素直にこの現実を受け止めて、前に進むしかない」。東京都1部リーグを挟んで、次はインターハイ予選。この敗戦から変わって、夏の東京の戦いを必ず制す。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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