[4.29 関東高校大会東京都予選準決勝 堀越高 0-1 日大豊山高 駒沢第2]
全国3位の選手権に続き、関東高校大会出場を狙う堀越高は後半、ゴール前へのクロス、ロングボールで日大豊山高に圧力を掛けてきていた。日大豊山は我慢の時間が長くなっていたが、186cm、83kgのCB石田悠太郎(3年=青梅FC)が球際の強さと高さを発揮していた。
日大豊山は2日前に国士舘高との延長戦を戦ったばかり。その影響もあってか、石田はヘディングで普段のように遠くへ飛ばせなかったと自己分析する。「前の試合よりは、(ヘディングで)飛ばせなくて。ちょっと心配だったんですけど、周りがやってくれたんでありがたかったです」とチームメートに感謝。また、前線へ上がってきたU-17日本高校選抜CB森奏(3年)に競り負けたことを悔しがっていた。
それでも、跳躍の回数が増える中、下がりながらのヘディングもしっかりと頭に当ててクリアしていた。また、相手FWに入ったボールを強度高く奪いに行くなど、その存在は堀越にとって大きな壁になっていた印象だ。
「相方に足元の部分はやってもらって、自分は頭で絶対跳ね返すっていうのを意識してやってます。(潰し切ること)それが仕事なんで、(今日)自分的にはそんなできてないですけど、周りから見てできていたならばありがたいです」と石田。相方のCB丸山修史(3年)やMF平間右庵(3年)とともに堅守の中心となって、1-0で試合を終えた。
石田は練習会に参加した際、日大豊山に憧れ、進学を希望。現在は自宅を朝5時半に出て文京区の学校に通っているという。そして、授業前に毎朝1時間の筋力トレーニング。「毎日、コーチとかが朝に筋トレをやってくれる。自分のためにありがたいです」。フィジカル強化の成果を公式戦で発揮している。
元スペイン代表CBカルレス・プジョルやオランダ代表CBフィルジル・ファン・ダイクのような「闘志のある選手が好き」。この日は「(自分も仲間も)絶対勝ちたいし、関東行きたい」という気持ちで戦い抜いて勝利。この日の自身のプレーへの悔しさから「(跳躍力、ヘッドを)もっと磨ければと思います」と語る石田は、東京都予選決勝や関東大会で納得の行くプレーを見せ、日大豊山を勝たせる。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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