[5.6 J1第12節 浦和 2-1 横浜FM 埼玉]
J1リーグは6日、第12節を一斉開催し、浦和レッズが横浜F・マリノスに2-1で勝利した。今季無得点だったMF伊藤敦樹が復活を印象付ける2ゴール。一方、5日後のACL決勝に向けて前節・磐田戦からフィールドプレーヤー全員を入れ替えた横浜FMは7試合ぶりの敗戦で、直近4試合勝ちなし(3分1敗)となった。
浦和にとっては昨季のアジア制覇からちょうど1年という節目の日、今季のACL決勝に進出した横浜FMをホームに迎えた。GK西川周作が先発でJ1リーグ史上3人目となる通算600試合出場を達成。前節・川崎F(●1-3)からは先発1人を入れ替え、古巣対戦のFW前田直輝が右ウイングで先発復帰し、MF大久保智明は左インサイドハーフに入った。
一方の横浜FMは11日にACL決勝のホームゲームを控える中、FWアンデルソン・ロペスの出場停止、FWエウベルの負傷もあって主力の大半を温存。前節・磐田戦(△1-1)からGKポープ・ウィリアム以外の10人を総入れ替えした。慶應義塾大所属の特別指定選手FW塩貝健人がセンターFWでJ1初先発、MF井上健太は左ウイングで今季初先発となった。[スタメン&布陣]
立ち上がりから主導権握ったのはホームの浦和。左ウイング起用が続くMF中島翔哉が積極的なシュートやクロスで横浜FMゴールに圧力をかけた。対する横浜FMは前半11分、痛いアクシデントに襲われる。プレスバックしたMF天野純が右足首を痛めて倒れ込み、早くもMF山根陸を投入した。山根がアンカーに入り、MF榊原彗悟がインサイドハーフに移った。
なおも勢いを持って試合を進める浦和は前半14分、カウンターからFWチアゴ・サンタナが収めて左サイドに展開すると、渡邊がオーバーラップからゴール前にクロス。だが、ファーサイドのFW前田直輝には届かない。同15分には中島のCKが空中戦を経てファーに流れたが、MF伊藤敦樹のワンタッチシュートは大きく枠を外れ、立て続けのビッグチャンスを逃した。
その後は拮抗した時間が続いたが、前半42分に浦和がこじ開けた。左サイドの素早いスローインから中島が中央にカットインし、ニアゾーンに流れたサンタナを囮に使いながら持ち運ぶと、ゴール前に斜めのラストパス。ここに走り込んだ伊藤が左足でGKポープ・ウィリアムの股下を打ち抜き、待望の今季初ゴールがホームでの先制点となった。
後半は横浜FMが勢いよく入ったが、浦和もDFアレクサンダー・ショルツとDFマリウス・ホイブラーテンの両CBが難なく対処し、同12分に決定機。左で中島のスルーパスに抜け出した大久保がクロスを送ると、ファーで待っていたT・サンタナが叩きつけるボレーで狙ったが、バウンドが大きくゴールマウスを越えた。
そうして迎えた後半16分、横浜FMは早くも交代枠を使い切る4枚替えを敢行。負傷明けのMF渡辺皓太、井上とMF水沼宏太の両ウイング、センターFWの塩貝を下げ、今季初出場のMF山村和也をアンカー、FW宮市亮とFWヤン・マテウスをそれぞれ左右のウイング、FW植中朝日を最前線に入れた。
それでも後半21分、次に試合を動かしたのも浦和だった。ショルツとMFサミュエル・グスタフソンの縦関係で相手のプレッシングを打開すると、グスタフソンの縦パスを伊藤が受け、そのままペナルティアークまで運んで左足一閃。今度はミドルシュートをゴール右隅に流し込み、今季初ゴールからの2得点でリードを広げた。
浦和は後半22分、DF石原広教に代わってDF佐藤瑶大がCBに入り、ショルツが右サイドバックへ。さらに同31分にはFWブライアン・リンセンが今季2試合目、MFエカニット・パンヤが今季3試合目の出場を果たし、横浜FM同様にテスト色の近い布陣となった。
すると横浜FMは同41分、ヤン・マテウスからのパスを高い位置で受けたDF加藤聖が宮市、植中とつないだボールに飛び込んで左足一閃。J1初ゴールとなる強烈なボレーシュートを突き刺し、1点を返した。だが、横浜FMの反撃はここまで。伊藤の2ゴールで先行した浦和がホーム連勝を果たし、2試合ぶりの白星を収めた。
(取材・文 竹内達也)
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