[5.12 プリンスリーグ関東1部第6節 桐蔭学園高 1-1 鹿島学園高 桐蔭学園多目的グラウンド]
2年生レフティーが鮮烈な一撃で流れを変えた。桐蔭学園高(神奈川)は0-1の後半2分、速攻から右サイドへボールを展開。MF中西康和(2年=横浜FC鶴見ジュニアユース出身)はボールを受けると、カットインから勢いのあるボールを蹴ることを意識して左足を振り抜く。
左足は「ずっと練習していたので、自信があります」という武器だ。その「左」から放たれたボールは、GKが全く反応できないような弾道で左上隅へ。八城修監督も「本当にアイツの持ち味」と評した一撃でスコアを1-1とした。
「自分の長所は、やっぱりクロスだったり、左足のキックだと思うので、そこで点が取れたのは良かったのかなと思います」。前半、桐蔭学園はどこか消極的な戦いとなり、自分たちの良さを出し切れないまま0-1で45分間を終了。だが、中西の一撃で前向きになったチームはこの後、人とボールが動きながらの攻撃にチャレンジしていた。
この日、中西はワンツーから左足クロスを上げ、状況に応じたドリブル、正確な1タッチパスも。セカンドボールへの反応の速さも見せていた。また、後半は内側でプレーすることを増やし、右SB吉垣陽翔主将(3年)が攻め上がるスペースを創出。一方でボールロストや守備面で相手のSHを離してしまったことを反省する。
まだまだムラッ気もあるようだが、一振りで流れを変える力は魅力だ。プリンスリーグ関東1部は今季2得点。「(今後は)ゴールを決めれるような選手になりたいなと思っています。(インターハイは)やっぱり自分が主役になるような大会にしていきたい」。これから始まるインターハイ予選は、激戦区・神奈川突破の原動力になることを目指す。
目標の選手は、川崎FのMF家長昭博。「ボールキープや右足も蹴れてクロスをも上げられたり、ボールを隠すことができたり、1対1から突破することが凄く上手い選手だと思うので、自分もそのような選手になれたらいい」。自分を磨き、目標のレフティーに近づく。
(取材・文 吉田太郎)
●高円宮杯プリンスリーグ2024特集
Source: 大学高校サッカー
コメント