全国高校選手権を優勝した青森山田高から大阪経済大に進学したDF小林拓斗(1年=青森山田高)が、リーグ開幕から5試合連続でフル出場。5月4日の立命館大戦では初ゴールを記録するなど、リーグ最多15得点を記録して好発進を決めたチームの一翼を担っている。
高校時代は右SBでプレーしたが、大学では3バックのセンターに挑戦している。「一個内に入って違う視点でやらせてもらっている。だけど自分は身長があまりないので、WBだったり両方こなせるような選手になっていきたい」。与えられたポジションで試行錯誤を繰り返しながら、自分のものにしていくつもりだ。
大阪での生活は小学生以来となっている。大阪府出身の小林は、中学入学と同時に青森山田に進学。「小学校の時に家を出たいと言ったらしく、親が探してくれて。それで山田に行きました」。そこから6年間、青森でサッカー漬けの日々を過ごした。高校選手権では2回戦から決勝までの全5試合にフル出場。夢であった日本一を叶えて大学サッカーに進むことになった。
「選手権優勝を夢に入ったのが青森山田だった。あの国立、高校サッカーをしている全員が夢に見る舞台でサッカーができたことが、大学でのプレーにも繋がっていると思います。大学を選ぶときに関東の選択肢もあったけど、出場機会とか、自分がプロになることを考えて関西に帰ってきました。今は出場機会が貰えているけど、そこで鼻高くならずに、自分がやるべきことをどんどんやって、成長できるようにやっていきたいと思います」
中学、高校と切磋琢磨した仲間とのピッチでの再会も楽しみにしていきたいという。一緒に全国制覇を経験したほとんどのメンバーが関東地区の大学に進学したことから、目標を達成するには小林自身も全国大会に出場する必要がある。「デンソーだったり、インカレで会えたら嬉しい。お互いに刺激を与えあいながら、結果で切磋琢磨したいです」。高校選抜の候補にすら入れなかったことから「見返したい」という思いで大学生活をスタートさせた18歳が、関西から存在感を放ち続ける。
(取材・文 児玉幸洋)
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Source: 大学高校サッカー
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