[9.16 NBチャンピオンシップ予選リーグ 流通経済大柏高 3-0 矢板中央高 時之栖うさぎ島G]
流経大柏が前回大会決勝のリベンジ――。“全国大会級のU-16大会”、「ニューバランスチャンピオンシップ 2023 U-16」(静岡)が16日に開幕し、Aブロック第1節で前回大会優勝の矢板中央高(栃木)と同準優勝の流通経済大柏高(千葉)が激突。流経大柏が3-0で快勝した。
流経大柏は前回大会決勝で矢板中央に0-1で敗戦。1週間前の関東ROOKIE LEAGUE最終節では4-2で勝利していたが、森山圭司コーチは「先週勝っていて、(矢板中央は)こういうところで強いチームだから、(相手の迫力に)面食らうんじゃなくて、ゲームを持っていけるようにして行け」と送り出したという。その流経大柏が前半の30分間を3-0と最高の形で終える。
前半8分、流経大柏はFW安藤晃希の右への展開。これを受けたMF水谷啓太がカットインして左足を振り抜く。これがファーサイドのゴールネットに突き刺さり、先制点となった。流経大柏はその後もワイドを活用した攻撃。そして、獲得したCKを得点に結びつけた。
19分には、右サイドからのCKを左SB三野誠広が左足で蹴り込む。中央で競り勝ち、ファーへ流れたところをCBアレクサンドロ・ストヤノフが頭で押し込み、2-0とした。
千葉や広島で活躍した元ブルガリア代表DFイリアン・ストヤノフ氏を父に持つストヤノフは、これが流経大柏進学後、初ゴール。止まらない流経大柏は、24分にも右CKのクリアを拾った三野が、左足クロスを上げる。これを中央のCB可児良英が頭で叩き込み、3-0とした。
矢板中央は前半、右SB高田翔太の超ロングスローが3度4度と流経大柏ゴール前に入った。オープンスペースへの攻撃からセットプレーを獲得することはできていたが、ゴール前での迫力が不足し、相手GK藤田泰土らに跳ね返されてしまう。
後半、矢板中央は中盤を経由してサイドへ展開し、交代出場MF岡琉生の鋭いドリブルなどで反撃する。また守備陣も、高田やCB毛塚颯人が身体を投げ出して相手の突破を阻むなど食い下がっていた。
流経大柏は後半、いずれも交代出場の186cmFW大藤颯太やFW山元琉土、水谷を中心とした攻撃から追加点のチャンス。山元が抜け出しから放ったシュートや大藤のヘッドがクロスバーを叩くなど4点目を奪うことはできなかったが、3-0で見事に先輩たちの無念を晴らした。
水谷は「試合前にも、『ここだけは負けられない』と統一して引き締めてやれていたのでそこが勝因かなと思います」と微笑む。流経大柏は続く鵬学園高(石川)戦も5-0で快勝し、2連勝。最終節を前にAブロック2位以内が確定し、予選リーグ突破を決めた。
目標は優勝だ。ストヤノフは「思い出を作りに来た訳ではないので、そこは全力でやって、必ず勝って、必ず優勝して、ルーキーリーグ(7位)でなかなか勝てることがなかったので、ここで自分たちが最強だということを証明したい」と力を込めた。大会2日目、3日目も全力で戦い抜き、先輩たちがあと一歩で届かなかった“全国大会級のU-16大会”の頂点に立つ。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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