[5.26 J1第16節 浦和 1-2 町田 埼玉]
J1リーグは26日、第16節を各地で行い、首位のFC町田ゼルビアが浦和レッズを2-1で破った。後半7分にパリ五輪代表候補のMF平河悠のゴールで先制した直後、すぐさま同9分にMF伊藤敦樹のゴールで追いつかれたが、後半アディショナルタイム6分にMF下田北斗が勝ち越しのPK弾。39460人が詰めかけた敵地・埼玉スタジアム2002で劇的な勝利を飾り、2位・鹿島との勝ち点差3を保った。
ホームの浦和は22日のルヴァン杯で長崎に敗れ、今季のカップ戦が終了。残るタイトルはJ1リーグのみとなった中、首位の町田をホームに迎えた。長崎戦で途中出場していたFWオラ・ソルバッケンが左ウイングでJ1デビュー。MF岩尾憲も9試合ぶりに復帰した。対する町田はルヴァン杯で鹿島を撃破した直後の一戦。浦和から期限付き移籍中のMF柴戸海が契約の関係でメンバー外となり、下田が14試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣]
試合は浦和が最終ラインを起点にボールを保持し、町田の4-4-2ブロック攻略を試みる一方、町田も素早い縦パスでカウンター攻撃を狙うという構図。前半22分、町田は下田が右CKを直接狙うも、浦和MF前田直輝にクリアされると、同24分にはDFアレクサンダー・ショルツの浮き球パスから浦和がカウンターを狙ったが、MF安居海渡の不運なファウルで攻撃を終える。
その後は徐々に浦和が町田のブロックを打開できるようになり、優勢に攻撃を展開。前半38分、ショルツが敵陣右サイドで持ち上がり、斜めのパスをつけると、MF伊藤敦樹が左足で狙ったが、日本代表GK谷晃生のファインセーブに阻まれた。同アディショナルタイム1分には町田にチャンス。DF昌子源の縦パスを受けたMF仙頭啓矢がスルーパスを送るも、FW藤尾翔太の突破はGK西川周作の飛び出しに阻まれ、前半を終えた。
町田は後半開始時、MF藤本一輝に代わってMFナ・サンホを投入。そうして迎えた後半7分、町田が試合を動かした。左SBのDF林幸多郎が前だからボールを奪い、左サイドで細かくつなぐと、ナ・サンホのクロスにFW平河悠が反応。巧みなトラップから放ったシュートは西川に阻まれたが、こぼれ球を平河が押し込んだ。平河は今季2点目。3月9日の第3節・鹿島戦以来、約2か月半ぶりのゴールとなった。
それでも後半9分、すぐさま浦和が追いついた。自陣起点のビルドアップで中盤を打開し、右サイドを攻め込むと、前田のクロスが相手に当たってペナルティエリア外に流れ、安居がエリア内にヘディングのパス。ここに潜り込んでいたDF石原広教がうまく頭でそらすと、ゴール前に入っていた伊藤が右足で押し込んだ。伊藤は5月6日の第12節・横浜FM戦で2点を決めており、今季3点目。またもホームで結果を出した。
町田は後半13分、FWオ・セフンと仙頭に代わってFWミッチェル・デュークとMF宇野禅斗を投入。一方の浦和も同19分、岩尾とソルバッケンに代わってDF酒井宏樹とMFサミュエル・グスタフソンを入れた。町田は同23分、M・デュークのフリックから平河が抜け出し、DFアレクサンダー・ショルツのファウルを受けてFKを獲得。キッカーの鈴木は意表を突いて短く出し、下田が狙ったが、浦和守備陣に対応された。
町田は後半28分、藤尾に代わってFWエリキを投入。浦和は同33分、前田に代わって今季2試合出場にとどまっていたMF武田英寿が入った。武田は青森山田高出身。恩師でもある町田の黒田剛監督の前で、今季最も早い時間にピッチへ送り込まれた。
そうして迎えた後半アディショナルタイム3分、町田が試合を動かした。右ハーフスペースで前を向いた平河のスルーパスにナ・サンホが抜け出すと、ペナルティエリア内でショルツに倒されてPKを獲得。キッカーの下田が同6分、強烈な左足シュートを右隅に沈め、劇的な勝ち越しゴールを沈めた。そのまま試合はタイムアップ。首位の町田が敵地埼スタを攻略し、3連勝を飾った。
(取材・文 竹内達也)
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