[6.21 U-16インターナショナルドリームカップ第2節 U-16日本代表 4-0 U-16ベネズエラ代表 Jヴィレッジスタジアム]
「絶対に追い越したいですね」。目標は、昨年のU-17ワールドカップでも輝いた先輩ボランチだ。U-16日本代表MF野口蓮斗(広島ユース、1年)はソレッソ熊本時代から年代別日本代表常連のボランチ。U-16ウクライナ代表との初戦(6-0)は後半開始から出場して1アシストし、この日はフル出場で勝利に貢献した。
南米勢・U-16ベネズエラ代表の強度は想像以上だったという。球際で競り負けるシーンもある中、相手のプレッシャーを受けないように上手く距離を取りながらプレー。チームの攻撃を落ち着かせ、スペースへのパスでチャンスの起点になった。「相手のポジション、SBのところが空くのは分かっていたので、一番にそこを見ながら前進できたのが良かった」と振り返る。
また、ドリブルでの仕掛けをファウルで止められるシーンも。その一方、球際でボールを奪い切れないところもあった。際の力が不足していることを自己分析。「まだまだ弱いので、課題だなと思っています。まず、ボールにアタックすることで、そこから奪い方の技術とか、そういうところになるので、まずはボールにアタックすることが大事だと思います」と語った。
ソレッソ熊本時代から大きな注目を集めていたMFは、多くの選択肢の中からよりサッカーに打ち込める環境を求めて広島ユースへ進むことを決断。地元を離れての生活によって、「サッカーの成長はもちろんなんですけど、一番は人間的な部分で成長させてもらった。そこが一番大きいなって思います。苦労する部分も多くて、洗濯とか自分の身の回りのことができるようになってきているのでそこが大きい成長だなと思っています」とサッカー、人間的な部分で成長したことを実感している。
広島ユースには目標とする存在もいる。10番を背負う3年生ボランチで、すでにJ1デビューを果たしているU-19日本代表MF中島洋太朗だ。「凄いですね。何でもできるんで。守備もめっちゃ強いですし、その中で攻撃でめっちゃ剥がしたり、スルーパスを通したり、強さの中に上手さがあるので自分も見習っていかないといけない」。現状、まだまだ遠い存在。それでも、「絶対に追い越したいですね」と意気込んでいる。
野口は、中島も攻守で存在感を放ったU-17ワールドカップを飛躍のきっかけに。「(25年のU-17ワールドカップは)まず一番近い目標で、そこで良い結果を残して、そこからトップチームで結果を残して、世界を代表するようなサッカー選手になりたいです」。そのためにも日常から身体のケアを徹底。広島ユース、U-16日本代表で成長と活躍を続けて“先輩超え”や将来の目標に近づく。
(取材・文 吉田太郎)
Source: サッカー日本代表
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