オリンピックの舞台に向けて、目を輝かせた。FC町田ゼルビアFW平河悠はパリ五輪メンバー入り。午後2時のメンバー発表会見はクラブハウスの食堂で観ており、「実感もまだ今湧いてきているくらい。本当にうれしい」と喜びを語った。
J1初挑戦で首位に立つ町田からは、平河とFW藤尾翔太の2人が選出された。平河は昨年6月の欧州遠征で大岩剛監督体制に初招集されると、その後はコンスタントにメンバー入り。それでも「自分の立ち位置とかも正直わかっていなかった」とメンバー発表には緊張。パリ五輪行きが決まると「ホッとした気持ちもあった」と安堵の表情を浮かべた。
2021年夏に23シーズンの町田加入内定が発表された。特別指定選手として21シーズンにはJデビューも果たしたが、「プロに決まったときは自分がパリ世代ということも認識していなかった」と明かす。飛躍的に成長を見せた平河だが、持ち前のドリブル以外にもストロングポイントを挙げる。「守備のタスクは誰よりもできると思う。そこと90分間できるハードワークは見せられる」。J1首位のクラブで育んだ真価を発揮するつもりだ。
喜びの囲み取材のさなか、一瞬だけ笑顔が消える場面があった。2日、一部報道でイングランド2部ブリストル・シティへの移籍が伝えられており、五輪への影響について質問が及んだ。平河は数秒の沈黙の後、冷静に「そうですね……なかなかちょっと今は答えられない」と言葉を選んで答えていた。五輪の先のことはまだわからない。いまは目の前の大舞台だけを見据えているようだ。
(取材・文 石川祐介)
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Source: サッカー日本代表
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