ドイツで開催中のEURO2024(欧州選手権)を視察した日本代表の森保一監督が8日朝、羽田空港に帰国した。EUROでは16歳のFWラミネ・ヤマル(スペイン)が最年少出場を果たした他、19歳のMFコビー・メイヌー(イングランド)やFWアルダ・ギュレル(トルコ)ら多くの若手選手がブレイク中。帰国後、報道陣の取材に応じた森保監督は日本の中高生のアピールにも期待を示した。
今大会のEUROではスペイン代表のヤマル(バルセロナ)がグループリーグ初戦から先発出場し、16歳11か月2日での最年少出場記録を樹立。準々決勝までの5試合のうちターンオーバーで臨んだ1試合を除く4試合に先発出場し、準々決勝のドイツ戦(◯2-1)で先制点につながるアシストを記録するなど、大ブレイクを果たしている。
またイングランドでボランチの定位置を奪ったメイヌー(マンチェスター・U)、トルコを8強入りに導いたギュレル(R・マドリー)やFWケナン・イルディズ(ユベントス)ら10代選手の活躍が顕著。日本では現状、2002年8月21日生まれのGK鈴木彩艶(シントトロイデン)が最も若いA代表経験者となっているが、EUROでは2003年以降に生まれた選手だけで24人がピッチに立っている。
こうした現状を受け、森保監督は「若い選手たちのアピールに期待している」と話しつつ、日本の中高生にメッセージを送った。
「若い選手が世界のトップトップで出ていることを、中学生、高校生である選手たちが自分たちは中学生なんだ、高校生なんだではなく、ジュニアユースだから、ユースだからではなく、すでにクラブではトップチーム、国を代表してトップトップの舞台で戦っている選手がいるということを他人事ではなく、自分もできるんだと思って、目標を持って成長してほしい。存在感を見せてもらいたい」。
森保監督はさらに続けて「日本のサッカーも若い選手をどう吸い上げていくかは、育成年代の環境を変えないといけない」と日本サッカー界全体の課題にも言及。「育成だけで若い選手がトップの舞台に出てくるかという点ではトップが育成から完結させてあげられる、経験の舞台を作ってあげることも大切」と各クラブの積極起用にも期待をしつつ、「育成とトップがぶつ切りではなく、トップは育成のトップなんだということも考えて、日本にもいろんなタレントはいると思うので、世界の中で戦える選手がたくさん出てくるといいと思う」と台頭を願った。
(取材・文 竹内達也)
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Source: サッカー日本代表
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