[7.15 神栖ワールドユースフットボール準決勝 帝京高 1-1(PK4-3)尚志高 神栖市海浜サッカー場A]
「点を取れるウイングバック(WB)に」なることが目標だ。尚志高(福島)の左WB板垣大翔(3年=ベガルタ仙台ジュニアユース出身)は、「第1回神栖ワールドユースフットボール」準決勝で精力的にボールに係わり、前進。ボランチや前線の選手たちがパスの選択肢を増やしてくれる中、スルーパスにもチャレンジしていた。
そして、前半23分にはMF高橋響希(3年)の右CKから、叩きつける形で先制ヘッド。「フカさないようにだけ意識しました。ホントに(高橋)響希からはいいボールがいつも来てくれるんで、ほんとに信じて中入ってるって感じです」。セットプレーでのシュート精度は課題としていた部分だという。
「今年から結構CKで中入っていて、プレミア(リーグ)とかでもヘディングとか合わせられたりしているんですけど、ちょっと外しちゃったりしていた。インターハイに向けて、そういう精度とかこだわってやっていきたいと思ってたんで、しっかりミートすることだけ考えて決めれて良かった」と喜んだ。
今シーズン開幕後、尚志は3バックの3-4-3システムを採用。板垣のポジションは左サイドバック(SB)からより前目の左WBへ変わった。「より上下運動とか攻撃にも係わっていかないといけないなって思っていますし、(仲村浩二)監督からも言われてるんですけど、もっと個人的には『点を取れるウイングバック』になれるように、例えば、(味方が)右サイドで持ってる時とかも、PAの中まで入ってクロスに合わせたりとか、そういったところもできるように運動量をもっと上げていきたいです」と意気込んだ。
仙台ジュニアユース時代から左SBの板垣の憧れは、2017~2019年シーズンに仙台でプレーしていたDF永戸勝也(現横浜FM)だ。「ベガにいた時から結構見てて、ほんとにクロスとか上手くて、シュートとかも上手いんで、間近で見てて『凄いな』って思っていました」。板垣も左足のクロス、ミドルシュートは武器。次は流れの中からのゴールを目指していく。
仙台ジュニアユースから「全国大会出るためと、ほんとに全国制覇するために」福島の尚志へ進学。27日開幕のインターハイ(福島)で、目標達成にチャレンジする。この日、尚志は2点目が奪えず、試合終盤に追いつかれるなど課題の出る結果に。試合後には、「最後、守備のハメ方とか結構ダメだったんで、そこを修正したり、あとは監督からもあったように、追加点を取ることと、試合の締め方とPKになっても勝つっていう話をしていました」(板垣)。引き締め直して準備。「インターハイでは優勝を目指す中でも、一戦一戦、目の前の試合に集中して勝っていきたいです」。この帝京高(東京)戦を含めて計5試合を戦った「神栖ワールドユースフットボール」の経験を飛躍に結びつける。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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