前橋育英は「神栖ワールドユースフットボール」全5試合で無失点。台頭続ける2年生DF久保遥夢はより「信頼されるCBに」

「第1回神栖ワールドユースフットボール」で無失点の前橋育英高を支えたCB久保遥夢(2年=前橋FC出身)
[7.15 神栖ワールドユースフットボール決勝 帝京高 0-0(PK5-4)前橋育英高 神栖市海浜サッカー場B]

 前橋育英高(群馬)はPK戦で敗れて準優勝。だが、新たなチャレンジとなる3バックと4バックを併用し、「第1回神栖ワールドユースフットボール」全5試合で無失点とDF陣は結果を残した。

 100名以上のJリーガーを育成してきた名将・山田耕介監督は、成長株のプレーヤーとしてDF久保遥夢(2年=前橋FC出身)の名を挙げる。「ヘディングが強いです。あと、無理な態勢でも身体を張れます」と説明。インターハイ出場を逃し、秋冬へ向けて「これから、競争」(山田監督)という中で、2年生DFが絶対的な存在になれるか、注目だ。

 久保は、今年のプレミアリーグEAST全11試合に出場しているストッパーだ。今大会は、3バックを採用してきたBチームのキャプテンで、Aチームへ昇格してきたDF鈴木陽(3年)から守り方を教わりながらのプレー。3バックに順応し、4バックでの戦いとなった決勝では的確なカバーリングを続け、ゴール前で相手の攻撃を弾き返すなど要所を締め続けた。

「やっぱりセンターバックなんで引っ張っていけるようなプレーをしたいと思ってる中で、(これまでは)全然そこはできなくてずっと悔しい思いをしてきたんですけど。(一週間前に)プレミアリーグ前期終わって、やっぱ自分たちが変わるには1番大事な合宿だったので。そこはもう一度自分の中でも目標を決めて、気引き締めてやってきました」

 選手層の厚い前橋育英で1年時からプレミアリーグでの先発フル出場を経験。そこでビルドアップに課題を感じ、一から取り組み直してきた。今年はその攻撃面含めて力を示しているが、本人に満足感はない。優れた空間認知を活かした空中戦も「もっと突き詰めていきたいです」とコメント。先輩DF山田佳(3年)やDF青木蓮人(3年)を尊敬し、「自分もそういう存在になりたい。チームを引っ張っていけるような。信頼感あるセンターバックになっていきたい」と目指していく。

 怪我の青木が不在の中、「第1回神栖ワールドユースフットボール」を無失点で終えたことは一つ自信に。今年の目標は「プレミアリーグと選手権しか残ってないんで。そこは全部勝って、優勝して終わりたいなと思っています」。この日はセットプレーのポジション争いで相手の3年生と激しくやり合うなどハートの熱さも。より信頼されるCBになって、今年から前橋育英を勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)

Source: 大学高校サッカー

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