パリオリンピック開幕を目前に控えたなか、U-23日本代表のバックアップメンバー4人が現地に帯同することになった。20日にはMF山田楓喜がいち早く合流。チームの副キャプテンを務めるMF山本理仁(シントトロイデン)は「楓喜も長くこのチームでやってきた選手なんで。特に難しいことはないでしょう」と目を細めた。
パリ五輪の規定が変更され、本大会メンバー18人とバックアップメンバー4人の入れ替え条件が緩和。入れ替えがより頻繁に行えることで、18人+4人の22人で戦う重要性が高まった。これを受け、日本サッカー協会(JFA)は現地非帯同だったバックアップメンバーの帯同を決定。今月3日に発表されていたGK佐々木雅士(柏)、DF鈴木海音(磐田)、山田と、クラブ事情で参加が見送られたMF佐野航大(NEC)に代わって招集されたFW植中朝日(横浜FM)が21日までにチームに合流することになった。
いち早く日本を発った山田は19日にフランスに到着。20日から練習に参加した。
パリ五輪開幕直前に仲間が加わるというドタバタ劇。フランスで練習に励んでいた本大会メンバー18人にも随時説明があったわけではなく、報道をもとに情報を得ていたという。確定情報として伝えられたのは、JFAが正式にバックアップメンバー現地帯同を発表した18日だった。
ここまで培ってきたチームの雰囲気が壊れる可能性もゼロではないが、それでも若き日本代表たちはチームの輪を4人分広げた。山本は「チームの雰囲気としても徐々に五輪に向かっている感じ。いい緊張感のもとで、いつも通り仲良くやれている」と明かした。
バックアップメンバーについて、山本は「間違いなく心強い」と語る。その理由にパリ五輪での中2日というハードスケジュールを挙げた。17日のU-23フランス代表戦から3日が経過。山本は20日での自身のコンディションを確認し、「やっぱりあの強度の試合をやった後に中2日でゲームというのは厳しいものがある」と言及。試合ごとに22人からメンバーを選択できるメリットを強調した。
加わる4人のメンバーのうち山田、佐々木、鈴木の3人は常連として参加してきた旧知の仲。植中も昨年11月、今年3月の活動に参加し、連係を深めた選手だ。「後から来てくれるメンバーは一緒に戦ってきたメンバー。信頼もしている。そこはすごく心強い存在」(山本)。オーバーエイジ不在のパリ五輪世代22人がフランスに集結。その真価は五輪の舞台で試される。
(取材・文 石川祐介)
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Source: サッカー日本代表
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