[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.23 NBL in堺ユースフェス 三田学園高 4-0 大成高 J-GREEN堺]
「ニューバランスリーグ(NBL) in堺ユースサッカーフェスティバル」(7月23日~25日)屈指の好カードは、三田学園高(兵庫)が4-0で関東高校大会優勝校・大成高(東京)に快勝。三田学園の注目CB黒瀬直弥主将(3年=ヴィッセル神戸U-15出身)は2得点に加え、完封勝利と攻守両面で勝利に貢献した。
前半は「個の能力が県リーグとのレベルが全然違かった」という相手の強力2トップに苦戦。チーム内でプレスの掛け方を統一できず、2-0とリードしているものの、後手の展開となった。
それでも、黒瀬は味方をカバーし、ゴール前で身体を投げ出してシュートコースを消すなど無失点を継続。そして、「意志の統一っていうのをしっかりしようという話をしました」という後半は、自身もファウル覚悟で前に出て、ボールを奪い切るシーンを増やした。
「しっかりライン保って、DFラインからFWまでコンパクトにやったら結構取れた」。その黒瀬は攻撃面でもCKからのヘッドと左足PKで2得点。また、落ち着いてパスを繋いでいたが、満足はしていなかった。
「自分の中ではいい部分もあったんですけど、もっとやらないといけないかなと。具体的に言ったら、もっと自分がゲームを組み立てたいですし、守備のとこでももっと存在感を出したい」。この日は立ち上がりの連続得点でリードする展開。ビルドアップ時に相手が中央を閉じて来る中、縦パス、サイドチェンジを狙いに行かなかったが、「練習の中でもそれは意識してやっています。その一歩の間とか、相手がビビるぐらいのパスを出すようになりたい」とより怖いパスを出すための取り組みを続けている。
強豪大学でのプレーを希望し、身体作りの最中。攻守ともにハイレベルの注目DFは、上のレベルで活躍するためにもうひと回り身体を大きくすることを目指している。また、学業面でも英語を得意とし、中学時代は学年で最上位レベル。進学校の三田学園でも学業とサッカーを両立させてきた。福島康太監督も「面白いと思う。プロを目指して頑張って欲しい」と期待するタレントが、文武両道を貫き、選手権では夏の兵庫2位を超えて初出場を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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