[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.27 インターハイ1回戦 昌平高 2-1 尽誠学園高 Jヴィレッジスタジアム]
当時1年生だった2年前のインターハイ1回戦でも、3-0勝利へ導く先制弾。「選手権は取れないけど、インハイは取れる感覚」と微笑むDFが、決勝ゴールを決めた。1-1で迎えた後半33分、昌平高は左SB上原悠都(3年=FC LAVIDA出身)が右CKにニアで反応。得意のヘッドでゴールを破った。
FC LAVIDAの後輩でもあるMF山口豪太(2年)の左足CKから、抜群の打点、タイミングでヘディング弾。「豪太がめっちゃ綺麗に蹴ってくれて、 綺麗に自分のとこ来たんで、『触って枠入ってくれたら』っていう気持ちで押し込んで、 結果的に入ったんで嬉しかったです」と微笑んだ。
上原は登録身長174cmと特別な高さがある訳では無い。だが、バネのある跳躍によって守備時に抜群の高さを発揮している。後半15分に追いつかれ、焦りもあったというが、DFの自分にとって得点のチャンスであるCKで「取ってやろう」と挑み、歓喜をもたらした。
勝ち越し点に喜びを爆発させたが、すぐに切り替えて試合を締めた。プレミアリーグEASTのFC東京U-18戦(7月7日)では、上原の勝ち越しゴールの2分後に失点して引き分け。「2-1になってから、チームとしても、個人としてもすぐ失点しないっていう気持ちはより一層強かったのかなと思います。そこでしっかり守って勝ち切れたのは一個成長できた」と頷いた。
この日、上原は試合開始直後の大ピンチで鋭いカバーリング。決定的なシュートをブロックした。守備能力の高さに定評のあるDFが、その読みと際の強さでチームを救うビッグプレー。今季、好パフォーマンスを続けているが、この試合でもチームの守りに安定感をもたらし、決勝ゴールも決めた。
上原は強豪・昌平で1年時から先発。2年前のインターハイでは初戦で先制点を決めるなど3位に貢献している。今回のインターハイ予選でもチームのファーストゴールを記録。本人も得意の夏に取れる感覚があるという。
昨年は春先の怪我で長期離脱。上原不在のチームはインターハイ出場を逃した。選手権直前に復帰し、全国舞台を戦ったが、思うようなプレーができないまま準々決勝敗退。悔しい一年を送っただけに、今年の全国舞台に懸ける思いは強い。得意の夏、攻守で活躍して「みんなで勝ちを」掴む。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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