[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.3 関東大学L1部 筑波大 0-2 明治大 筑波大G]
優勝を争うライバル対決で華麗なループシュートを決めた。明治大はMF熊取谷一星(4年=浜松開誠館高/東京V内定)のゴールで先制すると、筑波大を相手に2-0で勝利した。
首位・筑波大(11試合消化)が2位の明治大(9試合消化)をホームに迎えた注目対決には2011人が来場。ゴール裏のフェンス越しにも人が多く集まるほどで、ハーフタイムイベントや試合後に打ち上げ花火が行われるなど、盛り上がりを見せる一戦となった。そうしたアウェーの状況で、明治大は立ち上がりから主導権を握った。熊取谷は守備が上手くハマったことを要因に挙げ、「押し出すところ、スライドするところと、全員がコンパクトで矢印が揃っていた」と手応えを示した。
明治大は前半18分、待望の先制点が生まれる。右サイドから前線にロングボールを送ってタメを作り、2列目から飛び出した熊取谷がスルーパスを受けてGKとの1対1を制すという連係から生まれたゴール。熊取谷によれば練習で磨いた形だという。アシストのMF鷲見星河(4年=名古屋U-18)に感謝しながら「GKを上手く誘えたというか、こっちから駆け引きができた」と話し、笑顔で振り返った。
チームは得点後も主導権を握り続け、3ポイントを獲得した。今季の直接対決では1分1敗の難敵に見事な試合運びを見せ、相手選手が「完敗だった」「太刀打ちができなかった」と肩を落とすほどの完勝。「同じ相手に2回も負けられないし、2回引き分けるわけにもいかなかった」(熊取谷)という強い意気込みが結果につながった。
明治大は10試合を終えて7勝3分と無敗をキープ。ただカレンダー上は現在13節が終了したタイミングであり、悪天候による延期試合の発生で順位は2位となっている。それでも熊取谷は「(延期になった日も)次の週に切り替えてやってきたので、特に気にしていない」と冷静だ。“圧倒”をキーワードに戦う明治大は、何事にも動じない姿勢で頂点への歩みを進めている。
(取材・文 加藤直岐)
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Source: 大学高校サッカー
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