[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.8 Balcom BMW CUP第1節 U-17日本代表 2-1 広島ユース ホットスタッフフィールド広島]
年代別日本代表初選出のボランチが特長を発揮。Balcom BMW CUP初戦勝利の原動力になった。U-17日本代表MF和田直哉(浦和ユース、2年=浦和ジュニアユース出身)は、ダブルボランチの一角として先発。広島ユースが予想と異なる陣形で多くの選手が戸惑う中、得意とする守備面で貢献した。
相手にボールを保持される中、的確なポジションを取り続け、チームトレーニング以外でも意識高く行っているという身体作りの成果も発揮。球際で負けず、前半26分にはセカンドボールを素早く回収して同点ゴールの起点となった。
前半について、本人は中盤の攻防でやや下がってしまったことを反省。だが、後半は「(左SHの杉浦)誠黎が結構中から行ってくれたんで、俺も行きやすかった」と積極的に前へ出て奪い返しの回数を増やして見せる。後半21分の勝ち越し点のシーンは、DFラインからのパスを足裏でフリック。ここからFW大石脩斗(鹿児島城西高)、MF山本天翔(G大阪ユース)とボールが繋がり、MF杉浦誠黎(湘南U-18)がゴールを破った。
朝岡隆蔵監督(ふたば未来学園高)は、後半も運動量を増やしてプレーし続けた和田の貢献度の大きさを認める。「回収率とか、ポジション取りとか、常にやってくれていました。やっぱり嫌なところを常に潰してくれてましたし、ちゃんと戻るべきところに残っていたし、運動量持ってポジション取り続けましたね」。広島ユースにボールを支配され続ける展開だった序盤から改善。自分からスイッチを入れて相手の攻撃を制限し、攻撃に結び付けられたことを和田も「良かったです」と喜んでいた。
和田は今季、プリンスリーグ関東1部で開幕から全試合に出場中。先発選手の一人としてプレミアリーグプレーオフ圏内の2位につけるチームに貢献している。これまで招集歴はなく、「行きたいって気持ちは強かった」という年代別日本代表。今回、初招集されたことで気持ちは変化した。
「入ったら、やっぱここがスタート地点だっていう思いを持ってやってるんで、ここから上げてやっていきたいです。この大会に懸ける思いっていうのは誰にも負けたくないし、この大会でしっかり結果残して次も呼ばれたいです」
この日は「攻撃はあんまいいとこ作れなかったですけど、守備ではいいとこ残せたかなと思ってます」と自己評価。「自分が見て欲しいのは、守備のとこですね」というように要所要所で相手のキーパスを封じるなど強みとしている部分で一つアピールした。U-23日本代表で活躍したMF松木玖生(ギョズテペ)らを意識。攻撃の精度を上げてより得点に係わる回数や決める回数を増やし、代表定着を果たす。
(取材・文 吉田太郎)
Source: サッカー日本代表
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